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水筒のコーヒーをマズくする原因
持ち歩きのコーヒーが不味くなる原因は、コーヒーが酸っぱく感じるからです。
ツーンとくるこの不快な酸っぱさの原因は「酸化」です。
この酸化にはタイプが2つあります。
・水に触れる酸化→ステイリング
・空気に触れる酸化→酸敗
水に触れる酸化をステイリングといいます。
化学に関する少し難しい話になりますが、焙煎時に生じたキナ酸ラクトンが水と反応しキナ酸に戻る反応をいいます。キナ酸に戻るとpH値が低くなるため酸っぱくなります。
簡単に言ってしまえば、コーヒー成分が水に溶けることで成分がゆるむような化学変化が起きて酸っぱくなる。そんなイメージです。
コーヒー成分が水に溶けた状態というのは、ドリップ後のコーヒーです。
もう一つは、空気に触れて起こる酸化「酸敗」です。
酸敗は、油脂分が空気に触れて酸化しpH値が低くなり酸っぱくなることです。
コーヒーにも油脂分が含まれているので、これが空気に触れて酸っぱくなります。
温度が高いほど、酸敗は進みます。
その通りです。
コーヒーメーカーの保温プレートに置かれたコーヒー、レンジで温めたコーヒーなど煮詰まったコーヒー、飲まずにおかれたままのコーヒーは酸化が進みます。
時間が経つほど、コーヒーのアロマが飛んでしまい油が傷んだような嫌なニオイがします。そして鼻をツーンと刺してくるような酸っぱさがあります。
この傷んだ酸味によって、頭痛や胃痛、むかつきを感じる人もいます。
こういった酸っぱさは、コーヒーの酸味とは全く違うものです。
コーヒー豆が持つ本来の酸味は、フルーツを思わせるさわやかな風味を与えてくれます。
本来のコーヒーの酸味にご興味がある方はこちらをどうぞ。
持ち歩きコーヒーをすっぱくさせないためには
持ち歩きコーヒーのポイント
●アイスコーヒー
●苦味が強いコーヒー
●空気に触れさせない
淹れて直ぐに飲まないコーヒーは、酸化が起こりにくくすることがポイントです。
酸化は温かい方が進みやすいので、ホットコーヒーよりもアイスコーヒーの方が酸化しにくくなります。
アイスコーヒーの淹れ方を知りたい方はこちらをどうぞ
酸味を感じにくくするために苦味があるコーヒーを選ぶこともオススメです。
深煎りに焙煎されたものがオススメです。
深煎りブレンド・ヨーロピアンブレンドといった名前がついていることが多いです。
珈琲屋で販売されているアイス用ブレンドもオススメです。
冷たい飲み物は苦味を感じにくいため、専門店では苦味に特徴があるコーヒー豆を使用したり深煎りにすることで苦味を感じられるようにしているからです。
オススメのコーヒー豆はこちら
苦味を出す淹れ方を知りたい方はこちらをどうぞ
持ち歩きコーヒーをホットにするときは
ホットを持ち歩きコーヒーにするポイント
●コーヒーを水筒に入れる直前まで、水筒に熱湯を入れて温める
●コーヒー豆を細かく挽き、熱め(95℃程度)のお湯でドリップする
●砂糖やミルクを入れるとベター
●ブラックで飲みたい方は、濃く淹れたコーヒーを持って行き出先でお湯を足す
少しでも酸化を遅らせるためには、空気に触れさせないようにすることです。
ボトルに目一杯詰めましょう。
コーヒー豆は鮮度のいいものを選び、劣化しないように保存して、美味しい酸味を味わってください。
買ってきたコーヒー豆を長持ちさせたい方はこちらをどうぞ。
ドリップとは、端的に言えば、最初のドリップで落ちたコーヒーエキスを薄める行為です。
お湯を継ぎ足しても、濃さが変わりますが旨味は変わりません。
濃く淹れたコーヒーに、持ち歩き先(会社など)でお湯を継ぎ足して飲んだ方が嫌な酸味を感じにくくなります。
旨味が変わらない理由はこちら
【まとめ】持ち歩きコーヒー対策
持ち歩きコーヒーがマズくなる原因は、ステイリングと酸敗という二つの酸化によるものです。
酸化は、高温・加水によって進みます。
この酸化を遅らせるために、持ち歩きコーヒーは「アイス・苦味・目一杯」をキーワードに選びましょう。
砂糖やミルクを入れることもオススメです。
ホットコーヒーを持ち歩きたい方は、苦味が出るように抽出し濃く淹れて出先でお湯で薄めて飲む方法もあります。
2023.05.29改